カバルドン [編集]
No.450 タイプ:じめん 通常特性:すなおこし(戦闘に登場した時、天気が「すなあらし」になる) 隠れ特性:すなのちから(天気が「すなあらし」の時、じめん、いわ、はがねタイプの技の威力が1.3倍になる すなあらしのダメージを受けない) 体重 :300.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120)
高いHPと物理ステータスを併せ持つ第4世代出身のじめんタイプポケモン。
特性すなおこしを持つポケモンの中では最も弱点が少なく、群を抜く安定性を誇る。
アタッカーや物理受けにも十分な適性があるが、場持ちのよさを活かしたあくびループが最大の持ち味で、シングルではこのコンボを活用した起点作り役としての採用が多い。
後述の通り弱体化要素も少なくないが、環境に適合する第7世代現在、役割の似たポケモンの中でも卓抜した使用率を誇っている。
カバルドンが一般的な耐久型ポケモンと一線を画すのは、上記の起点作り性能ゆえ、少ない行動回数でも十分な役割を果たせる点である。
1度でも攻撃を耐えればステルスロックや後攻あくびからこちらのループに持ち込むことができ、強引な処理を狙ってきた相手には
後続の積みエースが全抜きを狙えるため、使い捨て気味の運用でも頭数の不利を巻き返しやすい。
仮にちょうはつされたとしてもアタッカー(特にこだわりハチマキ持ち)だとほぼ無意味で、強力な反撃を与えることもできる。
そのため、正面から一撃で倒しきる手段がなければ完全な対策にはならないのが最大の強みと言える。
BDSPでは、Z技やダイマックスが存在しないため、役割破壊で一撃で倒されることが減り、起点づくりや受けの仕事が行いやすくなった。
10まんばりき、じだんだが覚えられなくなったが、グラスフィールドを展開される機会もかなり減ったためあまり気にする必要はない。
特性考察 [編集]
- すなおこし
- 通常特性。登場時にすなあらし状態にする、カバルドンの採用理由に直結する特性。
バンギラス違い岩タイプではないので特防上昇の恩恵は得られないが、相手ポケモンのタスキ潰しや味方のすなかきエースの場作りが狙える。
同特性持ちの中で唯一あくびを習得でき最も弱点が少ないため、起点作り性能においては他と一線を画する汎用性を持つ。
低い素早さにより天候の奪い合いにも強く、自身より遅いコータスには一致技で弱点が突ける。
自身がアタッカーをこなす場合もすなあらしのスリップダメージが狙えるため、どの型においてもこの特性が最優先される。
- すなのちから
- 隠れ特性。すなあらし中に岩・地面・鋼技の威力1.3倍。
発動には最低1ターンの準備が必要な上、上昇幅がいのちのたまと同程度しかなく、対象技も限られる。
素早さの低いカバルドンでわざわざエースをこなすより、自身がすなおこしでお膳立てをしてドリュウズ?などにエースを任せたほうが抜き性能はずっと高い。
強力な天候始動特性を持つことがカバルドンの採用理由に直結することもあり、基本的に候補外。
技考察 [編集]
攻撃技 | タイプ | 威力 | 命中 | 効果 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
じしん | 地 | 100(150) | 100 | - | タイプ一致技。性能安定。 |
じだんだ | 地 | 75(112) | 100 | 技失敗後で2倍 | あくびやじわれ失敗時に威力が上がるが不安定。剣盾技マシン。 |
ストーンエッジ | 岩 | 100 | 80 | 急所ランク+1 | 対虫・飛行。地面定番のサブウェポン。 |
いわなだれ | 岩 | 75 | 90 | 怯み30% | ストーンエッジより命中安定だが威力は劣る。自身が遅いので追加効果はほぼ無意味。 |
がんせきふうじ | 岩 | 60 | 95 | 素早↓100% | 追加効果が優秀。起点作りに。挑発されても使える点が優秀。 |
こおりのキバ | 氷 | 65 | 95 | 凍り10% 怯み10% | ボーマンダやガブリアス、グライオンに。 |
ほのおのキバ | 炎 | 65 | 95 | 火傷10% 怯み10% | ハッサムやユキノオーに。 |
かみなりのキバ | 電 | 65 | 95 | 麻痺10% 怯み10% | ギャラドスやペリッパーに。 |
ばかぢから | 闘 | 120 | 100 | 攻撃・防御↓ | 能力低下が痛い。撃ち逃げ用。剣盾技レコード。 |
かみくだく | 悪 | 80 | 100 | 防御↓20% | ラティオスやクレセリアに。 |
すなじごく | 地 | 35(52) | 85 | 拘束ダメ | どくどくやしめつけバンドとあわせて。ステルスロックとの相性は悪い。 |
じわれ | 地 | - | 30 | 一撃必殺 | 有効打の無い相手に。ひこうタイプやふゆう、がんじょうには無効。 |
変化技 | タイプ | 命中 | 解説 | ||
ステルスロック | 岩 | - | サポート用。あくびやふきとばしとあわせて。 | ||
あくび | 無 | - | 起点作りに。ステルスロックと相性が良い。 | ||
ふきとばし | 無 | - | 積み技対策。ステルスロックと相性が良い。まもる・みがわり貫通かつ必中。 ほえるもほぼ同性能だが、ぼうおんで無効化・じごくづきで使用不可になるため下位互換。 | ||
なまける | 無 | - | 回復技。耐久性能の向上に。 | ||
たくわえる | 無 | - | 防御・特防を補強。耐久面を補える。3回まで。 | ||
のろい | 霊 | - | 攻撃・防御を補強。物理面を補える。素早さ低下のデメリットは小さい。 | ||
まもる | 無 | - | すなあらしのダメージやたべのこしのターン稼ぎに。 |
型考察 [編集]
起点作り型 [編集]
性格:しんちょうorわんぱくorのんきorなまいき
努力値:H252 D252orB252をベースに耐久調整
持ち物:オボンのみ/ラムのみ/混乱実/メンタルハーブ/さらさらいわ
確定技:ステルスロック/あくび
優先技:ふきとばし
選択技:じしん/がんせきふうじ/こおりのキバ/なまける
先発、もしくは起点に出来る相手に繰り出してステルスロックとあくびで起点作りをする型。
すなおこしが5ターン限りなこともあり、後続はメガルカリオやカイリュー、リザードンなどの砂パ要員以外の起点作成にするのが主流。
DよりもBがかなり高いので、ダウンロード対策をするならD特化でもBは個体値25以下でB<Dになる。
ハッサムがカバルドンのあくびループを抜けるために最遅にしている個体が一定数存在するため、意識するのであれば調整も一考。
最遅ハッサムのS実数値は63。カバルドンのSが性格無補正の場合は個体値21で実数値62となり、個体値がVであっても性格下降補正ならば実数値60となる。
物理受け型 [編集]
性格:わんぱく
努力値:HB252
持ち物:たべのこし/ラムのみ
確定技:なまける/じしん
攻撃技:ストーンエッジorいわなだれ/がんせきふうじ/こおりのキバ/ほのおのキバ/かみなりのキバ/じわれ
変化技:どくどく/あくび/ふきとばし/のろい/たくわえる/まもる/ステルスロック
なまける+すなあらしで物理アタッカーを削る。砂嵐無効のうち岩と鋼には地震が刺さる。
弱点物理技は不一致では水と草は使われにくく、氷は低威力なので数値以上に受けられる範囲は広い。
BDSPではゴツゴツメットやアッキのみが未実装のため、遂行速度がやや低下している点に注意。
最遅ギルガルド抜かれ調整(S実数値57)だと無振り39族(トリトドン)辺りから先手を取られるようなることに注意。
アタッカー型 [編集]
性格:いじっぱり/ゆうかん
努力値:HA252
持ち物:こだわりハチマキ/いのちのたま/Zクリスタル/各種プレート/たつじんのおび/とつげきチョッキ
確定技:じしん/ストーンエッジorいわなだれ/がんせきふうじ
選択技:こおりのキバ/ほのおのキバ/かみなりのキバ/じわれ/ばかぢから/アイアンヘッド
補助技:あくび/のろい/ふきとばし/ステルスロック
普遍的な物理アタッカー型だがカバルドンとしてはかなりの奇襲寄り。
一般的には起点作り型と思われやすく、ちょうはつや後攻とんぼがえりで対処しようとする相手や、
あくび回避用としてラムを持ったまま起点にしようとする相手に大きな痛手をくらわせられる。
物理型と通常の起点作成型に共通する処理方法(高火力の弱点技で一撃など)には当然弱いので注意が必要。
対カバルドン [編集]
- 注意すべき点
- すなおこしやステルスロック+流し技でのタスキ潰しや起点作りに長け、
こちらのパーティ全体を疲弊させたところで後続の積みアタッカーを降臨させられる。
物理耐久が高く、物理技では一致抜群でも落としにくい。高速回復技のなまける、強行突破用のじわれも覚える。
物理火力も並以上あり、耐久型だと決めつけると思わぬ痛手を負うこともある。
- 対策方法
- 高いHPのおかげで特殊耐久もある程度あるが、それでも物理よりは突破口がある。
地面無効かつ特殊水技で抜群を突けるウォッシュロトムなら少なくともタイプ上は圧倒的優位に立てる。
しかし、起点型にしろ物理受け型にしろ補助技を用いて立ち回るのは確実。
起点型のHD振りカバルドンはC特化ハイドロポンプを確定耐えするうえ、ボルトチェンジ耐性があるのであくび対策が難しい。
持ち物による火力補強が必要な上にハイドロポンプの命中不安の問題もあるため、単純なサイクル型のウォッシュロトムではやや不安定である。
起点作りのカバルドンはじしんワンウェポンの場合が多く、浮いているポケモンにちょうはつを持たせると非常に有効と言える。
正攻法で最も効率が良いのは上から一撃で倒すこと。
スリップダメージ系の変化技を撒いておけば、あくびループを受けてもその間カバルドンがダメージを受け続けるため、悪手にはなりづらい。
どくどくは勿論、やどりぎのタネなら体力吸収でステロ+砂嵐のダメージを軽減あるいは相殺することが出来、おにびもカバルドンの火力を削げるのでこちら側の負担を減らしやすい。ただしじわれに注意。